この記事では、ワークフローの開始方法、進行中のワークフローの管理方法、ワークフロー参加者としてタスクを完了する方法を説明します。この記事ではワークフロータスクについて説明します。Vault には、計画外の作業を追跡するためのユーザタスクオブジェクトも含まれています。ユーザタスクの詳細情報については、ユーザタスクでの作業をご確認ください。
単一オブジェクトレコードにワークフローを開始する
単一オブジェクトレコードにワークフローを開始するには:
- オブジェクトレコードアクションメニューで、ワークフロー開始アクションを選択します。
- Vault が、ワークフローを開始するのに必要なすべての情報とフィールドが含まれるワークフロー開始ダイアログを表示します。
- 必要な情報を入力し、開始をクリックします。ユーザの割り当ての詳細は以下を参照してください。
複数オブジェクトレコードにワークフローを開始する
オブジェクトタブ、関連リスト、お気に入り、保存済みビュー、その他のオブジェクトレコード一覧ページからオブジェクトワークフローを開始することができます。
複数オブジェクトレコードにワークフローを開始するには:
- アクションメニューでワークフローの開始を選択します。ワークフローには、同じオブジェクトのオブジェクトレコードを 100 件まで含めることができます。
- 開始ダイアログのワークフロードロップダウンから特定のワークフローを選択します。Vault は選択されたオブジェクトレコードに対して有効なアクティブのワークフローのみを表示します。
- 続行をクリックします。
- プロンプト表示されたら説明を入力します。Vault は、この値をエンベロープの名前として使用します。Vault が編集できない場合、管理者はエンベロープレコードに自動命名を使用できるようワークフローを設定します。
- ユーザとグループをロールに割り当てます。
- 必須フィールドの値または変数を入力します。
- 開始をクリックします。
注: 管理者は、特定のオブジェクトライフサイクル状態のエントリアクションまたはイベントアクションから自動的に開始されるように、特定のワークフローを設定することができます。自動起動オブジェクトワークフローの設定を参照してください。
ユーザをワークフローに割り当てる方法
ユーザをワークフロー参加者に割り当てる際に、Vault は、オブジェクトが動的アクセスコントロールを使用しているかどうか、または選択したユーザにオブジェクトレコードに対する必要なアクセス権限があるかどうかを確認しないことにご留意ください。タスクを完了できないユーザにタスクを割り当てることができます。
ユーザを割り当てるには:
- タスクに割り当てたい各参加者グループ横のチェックボックスを選択します。アスタリスクが付いている参加者グループは必須です。タスクは、ワークフロー所有者の受領を制限するように設定されている場合があります。
- 名前を入力するか、下矢印をクリックしてリストから選択することで、各参加者グループにユーザまたはユーザグループを選択します。リストには、最初の 100 ユーザ/グループのみが表示されます。さらにオプションを表示するには、ユーザ/グループ名を入力します。特別なアイコンが付いたグループがリストに表示されます。管理者がワークフロー参加者コントロールに割り当て可能なユーザ数の制限を設定した場合、この制限を超えるとエラーが発生します。
- 任意の作業: グループを選択した場合、当該グループのユーザリスト (30 人まで) を表示するには、グループ名にマウスオーバーします。
- 任意の作業: グループを個別メンバーに展開するには、プラス (+) アイコンをクリックします。クリックすると、Vault はグループメンバーを個別ユーザとして扱い、一部のメンバーを削除できるようになります。
有効なワークフローへの参加者の追加
開始手順でカスタムアクションを使用して参加者を定義するコントロールを使用しない有効なワークフローでは、ロールに現在のタスク、今後のタスク、または今後の通知がある参加者をワークフローのアクションメニューから直接追加できます。
ワークフローが、開始手順でカスタムアクションを使用して参加者を定義するコントロールを使用する場合、ワークフローの開始時に参加者の参照専用リストが表示されますが、参加者を追加することはできません。
ユーザを追加するには:
- オブジェクトレコード詳細ページのワークフロータイムラインセクション、ホーム > 有効なワークフローまたはオブジェクトワークフローレポートに進みます。
- ワークフローのアクションメニューから参加者の追加を選択します。
- ダイアログでユーザまたはグループを適切な参加者グループに追加します。ワークフローの開始時に選択されていない任意の参加者グループに参加者を追加することができます。すでに参加者グループに追加されているユーザを削除したり、すでに完了しているワークフロー手順に割り当てられているグループにユーザを追加したりすることはできません。
- 提出をクリックします。Vault は通知を送信し、有効なタスクを新しいユーザのタスクビューに追加します。
ロールベースの割り当てからの参加者の追加
開始手順で参加者としてロールを使用するワークフロー管理では、共有設定から有効なワークフローにユーザを追加することもできます:
- オブジェクトレコードの詳細ページから共有設定に進みます。
- 手動割り当て経由のアクセスパネルで + 追加をクリックします。
- ユーザに追加するロールを選択します。
- 1 つ以上のユーザおよびグループを選択します。
- 保存をクリックします。Vault は、選択されたユーザおよびグループを参加者として有効なワークフローに追加します。有効なタスクが存在する場合、Vault はタスクを作成し、新しいユーザにそれらを割り当てます。
管理者は、特定のワークフロー参加者グループがオブジェクトレコードで特定のロールに割り当てられているユーザのみを許可するようにワークフローを設定することもできます。この設定では、許可されているユーザ以外は選択できません。
割り当ておよびライセンスタイプ制限
ワークフローのロールに、ライセンスタイプが参照専用のユーザを選択することはできません。Vault は、ワークフロー参加者フィールドでこれらのユーザを表示しません。グループにタスクを割り当てる場合、Vault はこれらのユーザ向けの割り当てをスキップし、通常はグループ内の他のユーザにタスクを割り当てます。
割り当てられたタスクを完了する方法
ワークフローには様々なワークフロータスクを含めることができます。ワークフローの設定によって、完了するタスクがユーザに直接割り当てられるか、またはユーザがタスクを引き受けできるようになっています。
別のユーザが重複したタスクをユーザに割り当てるなど、ワークフロー内で同じタスクを 2 つ以上完了した場合、Vault は元のタスクのコメントを、重複したタスクを完了したときに入力したコメントで上書きします。
割り当て済みタスク
割り当てられたタスクは、ホーム/タスク > マイタスクと特定のオブジェクトレコードの詳細ページに表示されます。完了ボタンをクリックします。タスクダイアログで、必須フィールドまたはその他の情報を入植し、完了をクリックします。
タスクを引き受ける
ワークフロー所有者は、複数のユーザにタスクを割り当て、割り当てられたユーザのいずれか一人がタスクを引き受け・完了するよう要請することもできます。これらのタスクは、ホーム/タスク > 利用可能なタスクに表示されます。承諾ボタンをクリックします。タスクは、ホーム/タスク > マイタスクと特定のオブジェクトレコードの詳細ページに表示されます。
タスクを承諾すると、承諾の取り消しをクリックしてリリースすることができます。リリースすると、タスクは割り当てられたユーザに対して再度利用可能となります。
タスクの再割り当て
タスクを再割り当てするには:
- オブジェクトレコードの詳細ページのワークフロータイムラインセクションに進みます。
- タスクのアクションメニューから再割り当てを選択します。
- ダイアログで、新規タスク所有者選択リストから新規ユーザを選択します。
- 続行をクリックします。
- Vault は、再割り当ての新規タスク所有者に通知し、新規所有者のマイタスクビューにタスクを追加します。前の所有者にはシステムメッセージは送信されません。
このシステムメッセージは再割り当てされたワークフロータスクに起こります。再割り当てされたユーザタスクには異なるシステムメッセージが起こります。
電子署名の提供方法
一部のワークフローでは、タスクの完了または特定の裁定の選択に電子署名が必要です。Vault のログイン認証情報 (ユーザ名およびパスワード) を入力してこれを行います。
Vault では、コンプライアンスの理由から保存済みのパスワードを使用することはできません。お使いのブラウザまたはパスワードマネージャにパスワードを保存していても、パスワードを入力して電子署名を提供する必要があります。
キャパシティの入力方法
タスクの完了時に「キャパシティ」を選択する必要がある場合があります。これは、どのような理由または事情でタスクを完了するかを表すものです。例えば、組織の規制遵守部門のレビューアの場合であれば、キャパシティとして規制を選択することができます。
タスク日付
タスクに期日がある場合、Vault はタスクとその日付を表示します。一部のビューには (オブジェクトレコード詳細のホーム > マイタスクおよびワークフロータイムライン)、翌週に期日を迎える、または既に期日が過ぎたことを示すステータスアイコンも表示されます。
タスク期日の更新
タスク期日を更新するには:
- オブジェクトレコードの詳細ページのワークフロータイムラインセクションに進みます。
- タスクのディテールアクションメニューから、タスク期日の更新を選択します。
- ダイアログで、タスク期日フィールドに新しい日付を選択します。
- 更新をクリックします。
Vault はタスク所有者に更新された期日を通知します。
タスクのキャンセル
ワークフロータスクをキャンセルする必要がある場合があります。例えば、割り当てられたレビューアの 1 人が不在の場合、レビューを完了することができません。タスクをキャンセルすることで、ワークフローを完了させたり、次のタスクに移行することができ、ワークフローの停滞を防ぐことができます。
タスクをキャンセルする方法
オープンしているワークフロータスクをキャンセルするには:
- オブジェクトレコードの詳細ページのワークフロータイムラインセクションに進みます。
- 個別のタスクのアクションメニューを使用してタスクのキャンセルを選択します。
- ダイアログで、続行をクリックします。
ワークフローをキャンセルする
有効なワークフローを中止し、参加者のリストからすべての未完タスクを削除する必要が生じる場合があります。
ワークフローをキャンセルする方法
進行中のワークフローをキャンセルするには:
- ホーム > 有効なワークフローに進むか、オブジェクトレコード詳細ページのワークフロータイムラインセクションに進みます。
- アクションメニューをクリックしてワークフローのキャンセルをクリックします。
- プロンプト表示された場合はキャンセルのコメントを提供します。
- ダイアログで、続行をクリックします。
ワークフローのキャンセル状態
ワークフローをキャンセルすると、オブジェクトレコードはワークフローが開始する前の状態に戻ります。
ワークフロー所有者の置き換え
正しい権限がある場合は、有効なワークフローの所有者を置き換えることができます。
- ワークフローのアクション > メニューからワークフロー所有者の置き換えを選択します。
- ダイアログで、現在のワークフロー所有者を置き換えるユーザを選択します。このワークフロータイプを開始できるユーザのみが置き換え所有者として選択できます。
- 提出をクリックします。
Vault は、アクションの元のワークフロー所有者と新たなワークフロー所有者に通知します。Vault は、ワークフロー開始者参加者グループに割り当てられた現在のタスクを新たな所有者に再割り当てし、今後のすべてのタスクを新たな所有者に割り当てます。
ワークフロー参加者にメールを送信する
このアクションでは、タスクの期日が迫っている場合、期日が過ぎている場合、ワークフローに変更があった場合に、ワークフロー参加者への通知を送信することができます。
ワークフローの開始後にワークフロー参加者にメールを送信するには:
- ホーム > 有効なワークフローに進むか、オブジェクトレコード詳細ページのワークフロータイムラインセクションに進みます。
- ワークフローのアクションメニューから参加者にメールを送信するを選択します。
- ダイアログボックスで、メールの受信者を選択します。個別のワークフロー参加者、または利用可能な参加者グループを選択することができます。
- メッセージフィールドにメッセージを入力します。
- 自分を受信者に含める場合、自分にコピーを送信チェックボックスを選択します。
- 送信をクリックします。
参加者グループ
ワークフロー参加者にメールを送信する際には、選択可能な以下の受信者グループが表示されます。
- 利用可能なタスク所有者: 承諾できるタスクを持つユーザ。
- 完了済みタスク所有者: 現在または前のタスクを完了したユーザ。
- 保留中タスク所有者: 利用可能なタスクを承諾したものの、まだ完了していないユーザまたはグループ。将来のタスクは含まれません。
- 未完了タスク所有者: 割り当て済みタスクをまだ完了していないユーザ。将来のタスクは含まれません。
関連権限
以下の権限はさまざまなワークフローアクションを制御します:
タイプ | 権限ラベル | 制御 |
---|---|---|
セキュリティプロファイル | オブジェクト: 参照 | オブジェクトレコードの表示権限。特定のオブジェクトレコードにワークフローを開始したり、そのレコードに割り当てられたタスクを表示したりするには、この権限と表示権限のあるオブジェクトロールを有している必要があります。アクセスできないレコードにタスクが割り当てられている場合は、ホーム > マイタスクにタスクが表示されませんが、それに関するシステムメッセージとリマインダーが送信されます。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ワークフロー: 開始 | ワークフローを開始する権限。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ワークフロー管理: 再割り当て | ワークフローをキャンセルすることなく異なるユーザにワークフロータスクを再割り当てする権限。Vault が有効なワークフローアクションにアトミックセキュリティを使用している場合、ユーザは、アトミックセキュリティ経由でこの権限とアクセス権の両方を有している必要があります。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ワークフロー管理: 参加者を更新 | 参加者を有効なワークフローに追加してワークフローを取り消すことなくワークフロータスクを割り当てる権限。Vault が有効なワークフローアクションにアトミックセキュリティを使用している場合、ユーザは、アトミックセキュリティ経由でこの権限とアクセス権の両方を有している必要があります。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ワークフロー管理: キャンセル | オープンワークフロータスクをキャンセルする、または有効なワークフローを停止してすべての未完了タスクを参加者のリストから削除する権限。Vault が有効なワークフローアクションにアトミックセキュリティを使用している場合、ユーザは、アトミックセキュリティ経由でこの権限とアクセス権の両方を有している必要があります。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ワークフロー管理: ワークフロー日の更新 | ワークフロー所有者でない場合でも、すべてのワークフロー日または特定のタスクの期日を更新する権限。Vault が有効なワークフローアクションにアトミックセキュリティを使用している場合、ユーザは、アトミックセキュリティ経由でこの権限とアクセス権の両方を有している必要があります。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ワークフロー管理: 参加者へのメール送信 | ワークフロー参加者にメール送信する権限。Vault が有効なワークフローアクションにアトミックセキュリティを使用している場合、ユーザは、アトミックセキュリティ経由でこの権限とアクセス権の両方を有している必要があります。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ワークフロー管理: ワークフロー所有者の置き換え | ワークフロー所有者を置き換える権限。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ユーザ: ユーザ情報の表示 | ワークフロータスクを割り当てるユーザ情報を表示する権限。 |