組織は、変更管理とバリデーション管理に別々のシステムや処理を使用することがあります。Vault 内では、製品またはシステムへの変更が管理・連携された方法で導入されるように、組織は品質 QMS Vault を使用することができます。同じ組織が、独立した RIM Registrations Vault を使用して、その変更の影響を受けるマーケットを特定し、ファイリングの更新および関連する規制当局の承認を管理することもあります。その場合、独立したシステムを使用するとデータ入力が重複し、同期を欠く可能性があるため、処理期間が長くなり、規制の影響を正しく理解することができないまま変更が生じることになります。
この機能を使うと、QMS Vault と Registrations Vault の両方を使用する組織は、規制の影響を持つ変更イベントに関するデータを共有することができます。品質から RIM への Vault 接続は、これら 2 つのアプリケーション間のデータ共有を自動化し、変更管理の開始、規制アセスメント、終了に対応しています。
Vault 接続について
品質から RIM Vault への接続は、以下を含む変更イベントに存在する複数の業界の課題を解消するのに役立ちます:
- 規制インパクトアセスメント: 変更管理の品質イベントレコードが QMS で作成されている場合、 接続は、製品、有効成分 (原薬)などの、関連する影響を受ける詳細レコードをマッピングするオプションを含む、Registrations に関連付けられたイベントレコードを作成します。これにより、Registrations ユーザはインパクトアセスメントプロセスを開始することができます。規制インパクトアセスメントが Registrations で完了したら、 接続は国レベルの詳細を QMS にプッシュします。
- ファイリングの更新: 変更管理が QMS での実装を承認された場合、 接続は Registrations の国ユーザに自動警告し、すべての国および関連する規制当局に対して変更の承認を受けるためにファイリングが開始できることを伝えます。
- ステータスの表示: QMS では、Registrations で更新が行われると規制ファイリングの更新に関するステータスを表示できるようになります。
品質から RIM Vault への接続の仕組み
品質 から RIM Vault 接続を使うと、Vault は、ユーザが QMS Vault で変更イベントを開始した後に、Registrations Vault でレコードを作成・更新することができます。接続は、このプロセスの後にデータを統合します:
- 接続は QMS Vault で開始されます。QMS ユーザは、変更管理の品質イベントレコードを作成し、規制の影響があるかどうかを判断します。次にユーザは、品質イベントに関連付けられた変更管理インパクトアセスメントレコードを作成します。QMS Vault は、Spark メッセージを Registrations Vault に送信して、変更管理に関する詳細付きのイベントレコードを作成します。
- Registrations ユーザは、次に変更管理の影響を判断します。Registrations ユーザは、新規イベントレコードに関する詳細インパクトアセスメントレポートを作成し、新規変更を組み込むために、発生する必要がある各規制ファイリングアクションに個別のアクティビティレコードを作成します。Registrations ユーザがイベントレコードを次の状態に移動させると、Registrations Vault は Spark メッセージを QMS Vault に送信します。
- 次に QMS ユーザは、Registrations Vault のアクティビティレコードから実装される規制ファイリングアクションを含め、変更管理プランにすべての詳細を入力します。変更プランが承認されたら、QMS ユーザは変更管理の品質イベントレコードを承認済状態に移動します。Vault は、Spark メッセージを Registrations Vault に送信して、イベントを実装準備完了状態に移動します。
- 各アクティビティレコードが関連する規制当局からステータスの更新を受け取ると、Registrations Vault は Spark メッセージを QMS に送信します。これにより、QMS ユーザは影響を受ける各市場のファイリングステータスを追跡することができます。
- QMS ユーザが品質イベントを完了とマークすると、Vault は Spark メッセージを Registrations Vault に送信して、関連するイベントを終了状態に移動します。
プロセスのいずれかの時点で、品質イベントが QMS Vault のキャンセル済み状態に移動した場合、Vault は Spark メッセージを Registrations Vault に送信し、関連するイベントをキャンセル済み状態に移動します。
更新されたデータの同期方法
品質から RIM への変更の同期
QMS Vault で変更管理の範囲が変更された場合、Rgistrations Vault に手動で変更を同期させることができます:
- お使いの QMS Vault で、変更管理インパクトアセスメントレコードに進みます。
- アクションメニューから、RIM 変更詳細の更新を選択します。Vault の設定によっては、このアクションは特定のライフサイクル状態でのみ利用可能である場合があります。
- QMS Vault は、Spark メッセージを Registrations Vault に送信して、変更管理に関する新規詳細付きの関連イベントレコードを更新します。これには、イベントレコードのフィールドを更新したり、QMS Vault で追加または削除された関連レコードと一致するように、関連イベントのジョインレコードを作成または無効化することが含まれる場合があります。
Vault 間でデータを同期すると、Vault は品質イベントレコードの ID およびインパクトアセスメントレコードの ID を Registrations Vault の既存のイベントレコードと比較します。既存のイベントレコードがこれらのレコード ID を参照すると、Vault は新規のレコードを作成するのではなく、既存のレコードを更新します。
RIM から品質への変更の同期
プロセスには、変更管理のライフサイクルの間にイベントの規制の影響の再アセスメントが含まれる場合があります。規制のインパクトアセスメントに変更があった場合、お使いの QMS Vault に手動で更新を同期させることができます:
- お使いの Registrations Vault で、イベントレコードに進みます。
- アクションメニューから、QMS インパクト詳細の更新を選択します。Vault の設定によっては、このアクションは特定のライフサイクル状態でのみ利用可能である場合があります。
- Registrations Vault は QMS Vault に Spark メッセージを送信し、変更管理に関連する影響を受ける国レコードを作成、更新、または無効化します。Vault は、Registrations Vault のイベントレコードからの詳細を使用して、QMS Vault の関連する変更管理インパクトアセスメントレコードを更新することができます。