CrossLink の作成プロセスは、Vault に新規ファイルをアップロードする手順に似ています。大きな違いは、ローカルファイルシステムからファイルを選択するのではなく、同じドメインの別の Vault からソースドキュメントを閲覧・選択する点です。

3 つのうちいずれかの方法で CrossLinks を作成できます:

  • メニューバーの作成メニューから
  • 既存のコンテンツプレースホルダーを CrossLink に変換する
  • CrossLink を直接バインダーに作成する

メニューバーの作成メニュー、バインダーのすべてのアクションメニュー、既存のコンテンツプレースホルダーのドキュメント情報ページから CrossLink オプションが利用できるようになります。

新規 CrossLink ドキュメントを作成するには:

  1. CrossLink の作成 (手順 1) ページで選択をクリックします。
  2. ソースドキュメントの選択ダイアログで 1 つまたは複数のソースドキュメントを選択します。選択ごとに CrossLink が 1 つ作成されます。以下のソースドキュメントの選択に関する情報をご覧ください。
  3. 閉じるをクリックします。選択されたドキュメントは、CrossLink の作成 (手順 2) ページに一覧表示されます。
  4. ドキュメントタイプセレクターを使用してドキュメントタイプを選択します。
  5. 次へをクリックします。
  6. ドキュメントフィールドを入力します。黄色でハイライトされているフィールドは必須入力です。複数の CrossLinks を作成する場合は、それぞれのフィールドを入力する必要があります。
  7. ソースドキュメント詳細セクションで、Vault はソースバインディングルールを初期化しますが、これは更新することができます。詳細は、以下のバインディングルールをご覧ください。
  8. 保存をクリックしてライブラリに CrossLink を追加します。サムネイルおよびレンディションが表示されるまでに多少の遅延が生じる場合があります。

ソースドキュメントを選択する方法

このステップでは、1 つ以上の Vault に 1 つ以上のソースドキュメントを追加できます。選択されたソースドキュメントが、個別の CrossLink になります。アクセス権が割り当てられたすべての Vault で表示権限のあるドキュメント、プレースホルダーまたは予定ドキュメントを選択することができます。バインダー、未分類ドキュメントおよびその他の CrossLink は、CrossLink のソースドキュメントとして使用できないため表示されません。

ソースドキュメントを選択するには:

  1. ウィンドウの左上のソース Vault セレクター選択リストを使用して、ドメインの他の Vault から選択します。
  2. 検索フィールド内をクリックしてソースドキュメントを検索します
  3. フィルタを使用して検索基準を追加します。ドキュメントリストの上に有効なフィルタが表示されます。そこから個別に削除するか、すべての選択済みフィルタをクリアすることができます。
  4. それぞれ緑色のプラス (+) アイコンをクリックして 1 つまたは複数のドキュメントを選択します。
  5. 閉じるをクリックします。選択されたドキュメントは Create CrossLink ページに表示されます。

ソースバインディングルール

CrossLink は、ソースドキュメントの固有バージョンに静的にバインドするか、ソースドキュメントの最新バージョンまたは最新固定状態バージョンに動的にバインドします。

特定のドキュメントバージョン (静的バインディング)

Vault は、ユーザがバインドされているソースドキュメントのバージョンを具体的に編集した場合にのみ、CrossLink ドキュメントを更新します。過去のバージョンで表示可能レンディションを変更することはできないため、コンテンツは変更されませんが、過去のバージョンでドキュメントフィールドを編集できるため、CrossLink ドキュメントのソースドキュメントデータが変更される可能性があります。

このバインディングルールを使用すると、ユーザがソースドキュメントの新しいバージョンを作成した場合でも、Vault は CrossLink を変更しません。

最新バージョン

CrossLink は、ソースドキュメントの最新バージョンがある場合に自動的に更新されます (動的バインディング)。これにはすべてのワークフロー状態の変更が含まれます: 下書き、レビュー中、承認中、承認済みなど。

最新固定状態バージョン (デフォルト)

CrossLink は、ソースドキュメントが固定状態バージョンになった場合にのみ自動更新されます: 承認済み、使用の承認済み。

動的バインディングを使用して CrossLink を作成する場合は、どのバージョンのソースドキュメントでも選択することができます。Vault は、最新バージョンまたは最新固定状態バージョンに CrossLink をバインドします。

バインディングルールの変更

CrossLink が固定状態である場合、バインディングルールを静的から動的に変更できません。CrossLink が固定状態である場合にバインディングを動的に変更するには、CrossLink の新規下書きを作成する必要があります。固定状態は静的バインディングを保持します。

バインディングルールを動的から静的に変更するには、管理者がクロスリンクバインディングのバージョンを明示するように設定したライフサイクル状態にドキュメントを移動する必要があります。

フィールドのデフォルト設定

CrossLink を作成する時に初期データ入力を導入するため、CrossLink の編集可能なフィールド値は、以下の条件に一致した場合にソースドキュメント上で対応するフィールドからデフォルトで設定されます:

  • ソースドキュメントフィールド名およびタイプが CrossLink のものと正確に一致する場合
  • ソースドキュメントフィールドが動的で、CrossLink を追加するユーザに表示される場合。フィールドレベルセキュリティおよびフィールド依存性ルールが考慮される場合。
  • CrossLink ドキュメントフィールドは、CrossLink を作成するユーザにより編集可能です。例えば、フィールドを非表示にしたり読取り専用にするフィールドオーバーライドやフィールド依存性ルールがない場合。

ドキュメントライフサイクル

CrossLink ドキュメントは、ソースドキュメントのものではなく独自のライフサイクルとワークフローに従います。ライフサイクルの一部として CrossLink の特定のバインディングをサポートするため、新規ライフサイクルエントリアクションが使用できます (特定のバージョンにバインディングを設定するなど)。最善の方法として、このアクションは CrossLink が固定状態バージョンに移動する場合に適用し、ソースコンテンツが変更し続けないようにする必要があります。

注釈

CrossLinks の一般的な使用には、1 つの Vault に参照ドキュメントを作成するものがあります。例えば PromoMats Vault は、eTMF の治験総括報告書のように別の Vault からのコンテンツを再利用します。このケースでは、販促製品または CrossLink Vault の他のドキュメントのリンク注釈に関連付けることができる CrossLink ドキュメントにアンカーを作成することが望ましいです。

CrossLink ドキュメントは、ソースドキュメントに静的にバインドされている場合は注釈とアンカーのみを許可します。動的にバインドされている CrossLink は注釈を許可しません。また、静的にバインドされた CrossLink が動的バインディングに切り替わった場合には、注釈が削除されます。

さらに、ソースドキュメントの注釈およびアンカーは、CrossLink 作成時に表示可能なレンディションを使ってコピーされません。

オーバーレイおよび署名ページ

デフォルトでは、CrossLink を作成すると、Vault はソースドキュメントに適用されているオーバーレイまたは署名ページを自動的にコピーします。管理者の設定に応じて、Vault は、クロスリンクの作成時または更新時に、オーバーレイ、署名ページ、またはその両方を除外する場合があります。CrossLink の表示可能レンディションをダウンロードすると、Vault は、ソースドキュメントの Vault ではなく、CrossLink ドキュメントの Vault で定義されたオーバーレイまたは署名ページを適用します。

ドキュメントのアーカイブ

ユーザが CrossLink ドキュメントをアーカイブすると、Vault はバージョンバインディングを特定のドキュメントバージョン (静的バインディング) に自動的に設定して、アーカイブ済みドキュメントがそれ以上変更されないようにします。ドキュメントアーカイブについて詳しくご確認ください。

CrossLink ドキュメントのほとんどのアクションは、一部を除き通常のドキュメントと同じです。

以下のドキュメントアクションは CrossLink に固有の操作です:

  • 下書きの作成: 0.1 > 0.2 など、CrossLink の新規マイナーバージョンを作成します。ユーザは CrossLink バージョンのみ増加させることができます。ドキュメントのバージョン管理の詳細をご覧ください。
  • ソースとの再同期: CrossLink とソースドキュメントを手動で同期します。

CrossLink が、お使いの Vault において独自のドキュメントであり、かつ独自のライフサイクルを有している場合であっても、実際はコンテンツが別の Vault に存在しているため使用できないアクションが多くあります。以下のアクションは使用できません:

  • コピーの作成
  • チェックアウト/チェックイン
  • 新バージョンのアップロード
  • レンディションの管理
  • アーカイブ
タイプ権限ラベル制御
セキュリティプロファイルアプリケーション: CrossLink: CrossLink の作成新規 CrossLink を作成する権限。
ドキュメントロール (CrossLink ドキュメント上)ドキュメントの編集CrossLink ドキュメントのソースとの再同期アクションを使用する権限。CrossLink ドキュメントで下書きの作成アクションを使用する権限。
ドキュメントロール (ソースドキュメント上)コンテンツの表示ドキュメントを使用して CrossLink ドキュメントを作成する権限。