ドキュメントバージョニング中のリンクされたドキュメント関係の取り扱いは、Vault の設定によって異なります。この記事では、新しいバージョンにリンクされたドキュメント関係を移行する機能がオンの場合、Vault がリンクをどのように扱うかを説明します。この機能がオンになっていない場合、Vault はバージョニング中にリンクされたドキュメント関係を一切コピーしません。

管理者がこの機能を有効にすると、Vault は以前のバージョンのドキュメントから新規作成バージョンにリンクされたドキュメント関係をコピーします。Vault は関係のみをコピーしますので、ご注意ください。関係を作成したリンク注釈も含め、注釈は一切コピーされません。注釈はドキュメントビューアに表示され、関係はリンクされたドキュメントの下にあるドキュメントフィールドに表示されます。

ワークフロー手順、チェックアウト/チェックイン、新規下書きの作成、新バージョンのアップロード、または API 経由での新バージョンの作成など、新規ドキュメントバージョンの作成方法にかかわらず、Vault はリンクされたドキュメント関係を移行します。また、Vault は各バージョンごとにリンクされたドキュメント関係を管理します。つまり、新バージョンでドキュメントリンクに加えた編集は、以前のバージョンの関係には影響せず、またその逆も同じです。

リンクされたドキュメント関係の削除

ドキュメントに対する関係の編集権限があるユーザは、Vault が以前のバージョンから移行した関係を削除できます。関係を削除するには、フィールドパネルのリンクされたドキュメントエリアにある削除アイコンをクリックします。

注釈と関連付けられている関係では、この削除オプションは無効化されています。以前のバージョンから移行された関係がドキュメントに含まれ、ユーザがその対象ドキュメントに注釈リンクを作成する場合、リンクされたドキュメントの削除オプションは無効となります。関連注釈を削除すると、オプションが再び有効化されます。

追加メモ

  • 以前のバージョンから移行されたリンクされたドキュメント関係のあるドキュメントでコピーの作成を使用すると、Vault はコンテンツまたはコンテンツとフィールドをコピーするよう選択した場合にのみ関係をコピーします。フィールドのみをコピーする場合、Vault はリンクされたドキュメント関係を除外します。
  • リンクが同じバージョンのドキュメントを指している複数の注釈がドキュメントに含まれる場合、Vault はドキュメントバージョニング中に一つの関係項目のみを移行します。複数のバージョンの別のドキュメントに対するリンクがドキュメントに含まれる場合、Vault は、各バージョンごとに個別の関係項目を移行します。