新しいレンディションをアップロードするか、または既存のレンディションを削除することで、ドキュメントのレンディションを管理することができます。その他にも、表示可能レンディションをダウンロードしたり、再レンディションすることもできます。レンディションの一覧は、ドキュメント情報ページのレンディションの下のフィールドパネルに表示されます。

レンディションタイプ

アプリケーションおよび Vault の設定に応じて、使用できる様々なレンディションのタイプがあります。表示可能レンディションタイプは、初めからすべてのアプリケーションで使用できます。Vault は表示可能レンディションを自動生成します。

レンディションをアップロードするには

多くのレンディションタイプでは、ファイルをアップロードすることで Vault にファイルを入れます。また、レンディションをアップロードして自動生成されたレンディションを置き換えることもできます。レンディションタイプごとに 1 つのファイルしかアップロードできません。

新しいレンディションをアップロードするには:

  1. レンディション領域で追加をクリックします。
  2. レンディションタイプを選択します。
  3. ファイルの選択をクリックして、レンディションとして添付するファイルを選択します。以下のアップロードのガイドラインを参照してください。
  4. アップロードをクリックします。

レンディションを削除するには

レンディションを削除するには、そのレンディションの X アイコンをクリックして、アクションを確定します。

ほとんどのレンディションタイプで、削除したレンディションを追加し直すことができます。表示可能レンディションでは、ドキュメントの再レンダリングオプションを使用して Vault 内に新しいレンディションを生成するか、または表示可能レンディションとして新しい PDF ファイルをアップロードすることができます。

レンディションをダウンロードするには

レンディションをダウンロードするには、レンディション領域のドキュメントのダウンロードアイコンをクリックするか、またはフィールドパネル上部のダウンロードアイコンを使用します。Vault は、すべてのダウンロードを監査証跡に記録します。

ドキュメントの再レンダリング

Vault で表示可能レンディションの自動生成に使用されるレンダリング技術は、定期的に更新されます。更新によって新しいサポート対象のファイル形式が導入されることがあります。このようなリリースがあるとき、Vault は自動的にファイルを再レンディションしません。つまり、お使いの Vault 内のレンディションが生成されていないドキュメントでも、システムによってこれから正しくレンダリングされる可能性があります。

レンディションの品質を向上させるために、レンディション設定の変更が必要な場合があります。そのためには再レンダリングを実行します。

再レンダリングを実行するには

ドキュメントアクションメニューから、ドキュメントの再レンダリングを選択します。そうすると、Vault はレンディションが失敗する場合の一般的な問題のリストを表示します。受信したレンディションエラーメッセージに基づいて関連のある問題を選択することで、Vault は特定のレンディション問題をより良く把握できるようになり、異なる設定を使用してより正確な表示可能なレンディションをレンダリングできるようになります。どの問題も選択されなければ、Vault は単に既存のレンディション設定を使用してドキュメントを再レンダリングしようとします。Vault 所有者アクション: 再レンダリング権限を持つユーザは、最新バージョンと以前のバージョンの両方のドキュメントを再レンダリングできます。

再レンダリング済みドキュメントの注釈

デフォルトでは、ドキュメントが再レンダリングされたときに Vault が自動的に注釈を保存します。結果のレンディションが大幅に異なる場合、注釈の再配置が必要になることがあります。例えば、レンディションは表示可能レンディションの設定の変更に伴って変わる場合があります。フィールドのマージの値が追加または削除された場合にもレンディションが変わることがあります。そのような場合にドキュメントを再レンダリングすると、ページ数が減ったり、ページのサイズが小さくなったりすることがあります。注釈を保存する設定が選択されている場合、Vault がトリミングされたページまたは領域の注釈を残ったページのページレベルの注釈に変換します。再レンダリング前に、注釈が変換される可能性があることを示す警告がダイアログボックスに表示されます。Vault は、そのような変換を監査証跡に記録します。

再レンダリングの際に注釈を破棄する場合は、ドキュメントの再レンダリングダイアログの注釈を保存する設定の選択を解除してください。

表示可能レンディションの設定

Microsoft Word

Word ドキュメントのレンディション設定を変更するには、ドキュメントのアクションメニューで Word レンディション設定を選択します。すべてマークアップまたはマークアップなしのどちらを表示するかを選択できます。

Microsoft PowerPoint

ドキュメントのアクションメニューで PowerPoint レンディション設定を選択することで、PowerPoint ドキュメントのレンディション設定を変更することができます。表示されるダイアログで、スライドレイアウトまたは講演者メモレイアウトのどちらに変更するのかを選択できます。非表示の PowerPoint スライドを確認したい場合、非表示のスライドを表示するチェックボックスを選択します。

PDF

ドキュメントのアクションメニューで PDF レンディション設定を選択することで、PDF ドキュメントのレンディション設定を変更することができます。Vault は PDF ファイルを印刷されたのと同じようにレンダリングし、ドキュメントには「印刷のみ」の透かしが表示されます。この透かしを表示したくない場合、表示されるダイアログで PDF には非表示で印刷可能な (「印刷のみ」) 透かしを表示する選択を解除します。

この機能では印刷のみの透かしのみが非表示になります。ページの背後に表示するの場所設定で作成された透かしは非表示にできません。Adobe® Acrobat® などのアプリケーションを使用して PDF の透かしの場所を変更することができます。

PDF/A-1b

デフォルトでは、Vault はドキュメントを PDF としてレンダリングします。管理者は、レンディション設定を設定して、ドキュメントを PDF/A-1b 準拠としてレンダリングできます。PDF/A-1b レンディションが有効になっている場合、Vault はドキュメントを標準の PDF としてレンダリングしなくなります。

保護された PDF レンディション

デフォルトでは、Vault で生成された PDF レンディションは保護されていません。管理者は、セーフガードを適用して、保護されたドキュメントをレンダリングするようにレンディション設定を行えます。これにより、PDF レンディションの変更を制限することができます。保護されたレンディションが有効になっている場合、Vault はドキュメントを保護されていない PDF としてレンダリングしなくなりました。

注釈の保持

ドキュメントに注釈がある場合、上記のオプション (Word レンディション設定など) のいずれかを使用するには、Vault 所有者セキュリティプロファイルを有している必要があります。Vault 所有者として、注釈を保持する設定を使用することで新しいレンディションの注釈を維持することができます。新しいレンディションが古いものと大きく異なる場合、注釈を再配置する必要がある場合があります。

削除権限を持つユーザのみがドキュメントロールセキュリティ設定からこの設定を表示してオフに設定することができます。これは、注釈を削除する再レンダリングアクションがトリガーされるためです。

レンディションプロファイル

レンディションプロファイルでは、Vault 全体のレンディション設定とは異なるレンディション設定を選択できます。例えば、2 つのロケールに個別の Microsoft Word テンプレートがあり、目次ブックマークをそれぞれ別に生成する必要がある場合、ロケール固有のレンディションプロファイルを選択することで Vault 全体のレンディション設定を変更することなく両方のドキュメントをレンダリングできるようになります。

レンディションプロファイルは Vault 全体のレンディション設定に優先します。アクションメニューからドキュメントのレンディション設定を変更した場合、これらの設定は Vault 全体の設定と選択されているレンディションプロファイルの両方に優先します。

レンディションプロファイルの選択

ドキュメントの追加、または PDF ドキュメントのレンダリングまたは再レンダリング前に、レンディションプロファイルフィールドでプロファイルを選択します。

Vault 全体のレンディション設定をドキュメントに適用するデフォルトレンディションプロファイルは、常に選択可能で、デフォルトのフィールド値として設定されています。

必要であれば、ドキュメントがレンダリングされた後でアクションメニューからドキュメントを再レンダリングしてトラブルシューティングオプションから選択することができます。手動で再レンダリングする際にドキュメントの再レンダリングダイアログからレンディション設定を変更した場合、適用可能な設定が変更されているとレンディションプロファイルカスタムに変更されることがあります。

管理者は、デフォルトのレンディションプロファイルの自動選択、または指定された条件での条件付き選択を含むレンディションプロファイルを設定することができます。例えば、ドキュメントのフィールドに特定の値が入力されている場合、特定のレンディションプロファイルを自動的に適用するよう Vault を設定することができます。

制限

Vault はファイルのアップロード時に一部制限を課します:

  • ファイルは 4GB 未満でなければなりません。
  • ゼロ (0) バイトのファイルはアップロードできません。
  • 表示可能レンディションとしてアップロードされるファイルは PDF でなければなりません。

Vault は、アーカイブ済みドキュメントのレンディションへの変更 (追加、削除、再レンダリングなど) をブロックします。

レンディションでの作業機能の有無は以下の権限によって決まります:

タイプ権限ラベル制御
セキュリティプロファイルドキュメント: レンディションのダウンロード表示可能レンディションを含めあらゆるタイプのレンディションをダウンロードする機能の有無
セキュリティプロファイルVault 所有者アクション: 再レンディション表示可能なレンディションの管理ドキュメントロール権限のないドキュメントを再レンダリングする機能の有無Vault 所有者のセキュリティプロファイルを持つユーザは、ドキュメントのどのロールにも割り当てる必要はありません。
ドキュメントロールコンテンツの表示表示可能レンディションを含めあらゆるタイプのレンディションを表示してダウンロードする機能の有無
ドキュメントロールドキュメントの表示ドキュメントのフィールド、設定およびメタデータを表示する権限
ドキュメントロールフィールドの編集表示可能なレンディション以外のあらゆるタイプのレンディションをアップロードおよび削除する機能の有無
ドキュメントロール表示可能なレンディションの管理ファイルのアップロードまたはソースファイルの再レンディションによって既存の表示可能なレンディションを置き換える機能の有無、および既存の表示可能なレンディションを削除する機能の有無
ドキュメントロール削除注釈を含む表示可能レンディションを再レンダリングする際に、注釈を保存する設定を表示します。