ドキュメントライフサイクルとは、ドキュメントが期間中にたどる一連の状態 (下書きレビュー中など)のことです。ライフサイクルは単純な場合も(ユーザが各状態の間を手動で移動させる必要のある二つの状態)、非常に複雑な場合も(ドキュメントを別の状態に自動的に移動する各種ワークフローとセキュリティがある複数の状態)あります。これまで、ビジネスロジックにはカスタムコーディングと手間のかかる手作業の設定が必要でしたが、Vault ではライフサイクルの使用によりビジネスロジックを簡単に実装できます。

ライフサイクル

各ドキュメントにはライフサイクルがあります。ライフサイクルでドキュメントの動作が管理されるため、適切なライフサイクルをドキュメントに関連付けることが重要です。Vault では、ライフサイクルは一つまたは複数のドキュメントタイプにリンクされます。ユーザがドキュメントを新規作成すると、Vault は自動的にライフサイクルを割り当てます。そのドキュメントタイプに複数のライフサイクルが有効である場合、ユーザは選択できます。ドキュメントはライフサイクルに関連付けられるすべてのビジネスルールを引き継ぐので、反復作業にかける手間を最小限に抑えられます。

ライフサイクル状態

ライフサイクル内で順序付けされた状態は、ユーザがドキュメントを作成、レビュー、承認、さらにはアーカイブまたは置換する際に、ドキュメントがたどる段階を示します。ビジネスルール一式が各状態に適用され、当該状態にあるドキュメントに発生する状況を定義します。管理者が各ライフサイクル状態に対するこれらのルールを定義し、Vault はその状態に入った各ドキュメントに自動的にルールを適用します。

ビジネスルール

各状態には以下の構成オプションがあります。

状態間の移動

ドキュメントはさまざまな方法で状態間を移動します。

  • ユーザが、設定されたユーザアクションを使用してドキュメント状態を明示的に変更する場合。これは、個別のドキュメントに生じたり、一括アクションの一部として生じたりします。
  • ドキュメントが、ワークフロー設定に 1 つ以上の状態変更が含まれるワークフローに入った場合。
  • 状態変更の結果、または関連オブジェクトレコードまたはドキュメントの他のイベントの結果、ドキュメントが自動的に移動する場合。これらの関連ドキュメントアクションは管理者が設定します。

すべての場合で、Vault は新規状態に関連付けられるビジネスロジックを自動的に実行します。アクションメニューの状態変更および開始ワークフローのオプション名が Vault によって異なり、それぞれ組織の管理者によって設定されていることにご注意ください。ドキュメントの状態を変更した後に新規ステータスを表示するには、ページをリフレッシュする必要があります。

状態タイプ/特別状態の定義

各ライフサイクルに対して、管理者が設定済みライフサイクル状態にリンクする必要がある状態タイプの定義があります。状態タイプについて詳しくご確認ください。

ライフサイクルステージおよびステージグループ

ライフサイクルステージを使用すると、組織がドキュメントとオブジェクトライフサイクル状態をグループ化して、順序通りに並んだステージのコレクションにまとめることができます。次に Vault は、ライフサイクルステージ下矢印パネルからドキュメント情報ページとオブジェトレコード詳細ページにドキュメントまたはオブジェクトレコードの現在のステージを表示します。アクティブなステージをクリックすると、現在のドキュメントのワークフロー情報が表示され、未解決のタスクも表示されます。ライフサイクルステージ管理について詳しくはこちら。

ライフサイクルとドキュメント

各ドキュメントにはライフサイクルがあります。ライフサイクルでドキュメントの動作が管理されるため、適切なライフサイクルをドキュメントに関連付けることが重要です。Vault では、ライフサイクルは一つまたは複数のドキュメントタイプにリンクされます。ユーザが新規ドキュメントを作成すると、Vault が自動的にライフサイクルを割り当てるか、またはドキュメントタイプに複数のライフサイクルを有効とするかどうかをユーザが選択できます。ドキュメントはライフサイクルに関連付けられるすべてのビジネスルールを自動的に引き継ぐので、反復作業にかける手間を最小限に抑えられます。

ワークフロー

組織は、ワークフローを使用して、ドキュメントをある状態から別の状態に移動するなど、さまざまなビジネスプロセスを自動化することがあります。すべてのワークフローは、ライフサイクルのコンテクスト内に存在します。