数式フィールドは、フィールド設定中に入力された数式表現に基づいてフィールド値を計算します。これにより、管理者は他のデータに基づいたフィールドの値を自動的に引き出すことができます。数式フィールドの値は一切編集できません。このフィールドには計算結果が表示されるだけです。
数式フィールドは入力ではなく計算によって値が入るため、インデックスが作成されず、数式フィールドの値で検索またはフィルタリングを行うことはできません。数式フィールドの値は監査されません。
数式フィールドの作成
カスタムオブジェクトと標準オブジェクトの両方に数式フィールドを追加できます。
オブジェクトフィールドを追加するには:
- Vault オブジェクトの設定の説明に従って、フィールド作成の基本手順を実行します。
- フィールドタイプに数式を選択します。
- 戻り型を選択します。
- 数式表現を入力します。数式表現では別の数式タイプのフィールドを参照できないことにご注意ください。
- 保存をクリックします。
数式表現を記述する詳しい手順については、Vault で数式を作成するをご覧ください。
戻り型
オブジェクトの数式フィールドは以下のデータタイプをサポートします:
- テキスト
- はい/いいえ
- 日付
- 日時
- アイコン
- 数字
- リンク (式は Hyperlink 関数を使用します)
戻り型は数式表現によって戻されるデータタイプと一致する必要があります。一部の戻り型では、数字の最小値や最大値など、追加のオプションを使用することができます。
例: 差分タスク期日
ユーザタスクレコードの期日を増加させる数式フィールドを設定できます。以下の式では、現在の期日フィールドの値から 7 日間が追加されます。
current_due_date__c + Days(7)
アイコンに数式フィールドを使用する
数式フィールドを使用して、オブジェクトレコードにアイコンを表示することができます。設定すると、数式フィールドを数式評価に基づくアイコンとして表示できます。アイコンは、オブジェクトレコードリストビューおよびオブジェクトレコード詳細ページに表示されます。
数式フィールドを設定してアイコンを表示するには:
- 数式タイプフィールドを作成して、戻り型としてアイコンを選択します。
- 数式表現フィールドの電卓アイコンをクリックします。
アイコン (名前、色、テキスト)
関数を使用して数式表現を入力します。Vault の数式エディタを使用するときは、アイコンからアイコンを選択します。Vault がサポートするアイコンをご覧ください。- オブジェクトレコード詳細ページのヘッダーにアイコンを表示するには、ヘッダーに表示を選択します。アイコンをヘッダーで左揃えにするか、右揃えにするかは、左または右を選択して指定します。ヘッダーに表示できるアイコンは 1 つのオブジェクトにつき 1 つだけです。
- 検証をクリックします。式表現にエラーがあった場合は、修正します。
- 保存をクリックします。
例: ステータスアイコン
完了ステータスを示すステータスアイコンを表示したい場合があるかもしれません。以下の例では、完成度選択リストの値に基づいて Vault が様々なステータスアイコンを表示します。
If(completeness__v = Picklist.completeness__v.complete__v), Icon("circle", "#00C345", "Complete"), If(completeness__v = Picklist.completeness__v.inprogress__v), Icon("adjust", "#FFA60C", "Adjust"), Icon("circle-o", "#FA2819", "In Progress")))
代替テキスト
icon(名前, 色, テキスト) 式の「テキスト」式は任意で、ユーザの代替テキストを入れることもできます。ユーザがアイコンにカーソルを合わせると、アイコンの意味を説明するためにこのテキストが表示されます。値を入力しなかった場合、Vault にはアイコンのデフォルト代替テキストが表示されます。
レコードをエクスポートする場合、代替テキストもエクスポートされます。
使用可能な関数および演算子
使用可能な関数および演算子の詳細は、Vault 数式参照ガイドをご覧ください。
制限
デフォルトで、Vault では各オブジェクトに最大 10 個の数式フィールドを設定することができます。それ以上の設定が必要な場合は、Veeva サポートにご連絡ください。
関連権限
標準システム管理者または Vault 所有者のセキュリティプロファイルで、本書に記載されたすべての手順を完了することができます。
お使いの Vault がカスタムセキュリティプロファイルを使用している場合、プロファイルに以下の権限が付与されている必要があります:
タイプ | 権限ラベル | 制御 |
セキュリティプロファイル | 管理者: コンテンツ設定: オブジェクト: 編集 | 数式フィールドを作成するために Vault オブジェクト設定を編集する権限 |
詳しくは権限をご覧ください。