Vault は、外部システムから特定のドキュメントにユーザを直接リンク付けることができるさまざまな URL 形式を提供します。多くの組織には、学習管理システム (LMS) や企業ポータルなど、ドキュメントの保持または参照を行うさまざまなシステムがあります。時間が経つにつれ、アップロードされたドキュメントの期限が切れるため、新しいバージョンを再度アップロードする必要があります。これらのシステムを常に同期させておくには時間がかかります。Vault URL を使用すると、組織は、異なる学習管理システム (LMS) や企業ポータルにドキュメントをアップロードする必要なく、単一の信頼できるソース (Vault) を維持することができます。
これらの URL は Vault にアクセス権限のあるユーザに対してのみ動作します。ユーザがまだログインしていない場合、Vault はドキュメントを表示する前にユーザにログインするよう求めます。Vault は、ユーザに表示権限がない場合、ドキュメントまたはドキュメントバージョンを表示することはありません。ユーザにアクセス権限がない場合、またはドキュメントが見つからない場合、「ドキュメントが見つかりません」のエラーが表示されます。
基本 URL
基本 URL は、URL のうちパラメータに基づいて変化しない部分のことです。
https://{DNS}.veevavault.com/ui/#doc_info/{ID}
URL を作成する際は、上記の {DNS} と {ID} の項目を実際の情報に置き換えます:
- {DNS} は Vault のドメイン名に置き換えます。例:
https://veepharm.veevavault.com
の DNS は「veepharm」です。 - {ID} はドキュメントの ID に置き換えます。ドキュメントの ID を見つける最も簡単な方法は、ドキュメント情報ページを開いて「doc_info/」の後にくる数字を確認することです。例えば、
https://veepharm.veevavault.com/ui/#doc_info/3084/0/7
の場合は「3084」です。
基本 URL により、ユーザーはアクセス権限を持つ最新版のドキュメントの最初のページに移動します。例えば、Gladys がバージョン 1.0 にドキュメントの表示権限を持っていて、バージョン 1.1 には持っていない場合、Gladys にはバージョン 1.0 が表示されます。
バージョンを指定する方法
ドキュメントの特定のバージョンをユーザに送信することができます。バージョンを指定するには、以下を URL に追加します:
/{MAJOR_VERSION}/{MINOR_VERSION}
変数 {MAJOR_VERSION} と {MINOR_VERSION} は、それぞれ major_version_number__v と minor_version_number__v のフィールドに対応します。
例: https://veepharm.veevavault.com/ui/#doc_info/3084/1/0
状態タイプまたは状態で使用する
この設定を状態タイプまたはライフサイクル状態と組み合わせて、バージョンが指定されたライフサイクル状態または状態タイプにある場合にのみユーザにそのバージョンを送信することができます。
例: https://veepharm.veevavault.com/ui/#doc_info/3084/1/0?status=approved_for_use__c
アクセスおよびリダイレクト
ユーザに指定されたバージョンへのアクセス権限がない場合、または指定されたバージョンが存在しない場合は、Vault はユーザがアクセスできる最新バージョンにリダイレクトします。必要であればこのリダイレクトが起きないようにすることができます。
ページ番号の指定方法
ユーザをドキュメントの特定のページに送ることができます。ページを指定するには、以下を URL に追加します:
?anQS=page{#}
変数 {#}
は、ドキュメントのページ番号に対応しています。
例: https://veepharm.veevavault.com/ui/#doc_info/3084?anQS=page3
状態タイプを指定する方法
例えば、固定状態の最新バージョンなど、特定の状態タイプにある最新バージョンにユーザを送信する URL を構築することができます。状態タイプを指定するには、以下を URL に追加します:
?state_type={STATE_TYPE_NAME}
変数 {STATE_TYPE_NAME} は状態タイプの名前値 (ラベルではなく) に対応します。
例: https://veepharm.veevavault.com/ui/#doc_info/3084?state_type=steady_state__v
同じ URL に状態タイプとライフサイクル状態の両方を指定することはできません。
アクセスおよびリダイレクト
ユーザが指定された状態タイプの最新バージョンへのアクセス権限を持たない場合、Vault はユーザがアクセスできる最新バージョン (同じ状態タイプ) へリダイレクトします。Vault は、指定された状態タイプにないバージョンへはリダイレクトすることはありません。
サポートされる状態タイプ
Vault は、URL パラメータとして以下の状態タイプをサポートします:
- 開始:
starting_state__v
- 固定:
steady_state__v
- 廃版:
obsolete_state__v
- 過去版:
superseded_state__v
その他の値の場合、ユーザには「ドキュメントが見つかりません」のエラーが表示されます。
ライフサイクル状態を指定する方法
例えば、使用の承認済み状態など、特定のライフサイクル状態にある最新バージョンにユーザを送信する URL を構築することができます。ライフサイクル状態を指定するには、以下を URL に追加します:
?status={STATE_NAME}
変数 {STATE_NAME} はライフサイクル状態の名前値 (ラベルではなく) に対応します。この値は、管理者 > コンテンツ設定 > ドキュメントライフサイクル > [ライフサイクル] > 状態 > [状態] に表示されます。
例: https://veepharm.veevavault.com/ui/#doc_info/3084?status=approved_for_use__c
同じ URL に状態タイプとライフサイクル状態の両方を指定することはできません。
アクセスおよびリダイレクト
ユーザが指定されたライフサイクル状態の最新バージョンへのアクセス権限を持たない場合、Vault はユーザがアクセスできる最新バージョン (同じ状態) へリダイレクトします。Vault は、指定されたライフサイクル状態にないバージョンへはリダイレクトすることはありません。
リダイレクトを停止する方法
特定のバージョンに進んだユーザが、そのバージョンへのアクセス権限を持っていない場合、そのリンクが動作しないようにしたい場合があると思います。これを行うには、URL に以下のパラメータを追加します:
?redirect=false
ユーザが指定されたバージョンへのアクセス権限を持たない場合は、「ドキュメントが見つかりません」のエラーが表示されます。
例: https://veepharm.veevavault.com/ui/#doc_info/3084?redirect=false
?redirect=true
も使用できますが、これは単にデフォルトのリダイレクト動作を複製するだけであるため、必要ありません。