Vault ローダを使うと、フィールド、値、さらにドキュメントのファイル、ドキュメント関係、オブジェクトレコード、ユーザおよびグループのファイルを CSV 形式でエクスポートすることができます。多くのユーザが、Vault データの作成、更新または「更新/挿入」時に、これらのエクスポートを使用して、CSV 入力ファイル用のテンプレートを作成します。さらに、抽出データをデータの詳細分析に使用したり、別のアプリケーションでの処理に使用したり、また別の Vault へのデータの移行に使用したりすることができます。

抽出方法

Vault からメタデータとファイルを抽出するには:

  1. ローダタブの左側のパネルを使用して、抽出ページに進みます。
  2. オブジェクトタイプを選択します。
  3. 任意の作業: ドキュメントメタデータを抽出する場合、ドキュメントタイプ選択リストを使用して、特定のドキュメントタイプ、サブタイプ、または分類にエクスポートをフィルタリングしてください。
  4. 任意の作業: 編集不可フィールドを含めるのチェックボックスを選択します。
  5. 任意の作業: 行の見出しのみ抽出するを選択します。
  6. 任意の作業: ソースファイルを含めるのチェックボックスを選択します。このオプションは、ドキュメントとドキュメントバージョンを抽出する場合にのみ使用できます。
  7. 任意の作業: レンディションを含めるのチェックボックスを選択します。このオプションは、ドキュメントとドキュメントバージョンを抽出する場合にのみ使用できます。
  8. 任意の作業: デフォルト列の選択をオーバーライドするチェックボックスを選択します。
  9. 任意の作業: Where 句フィールドに、フィルタリングするフィールドを入力し、検証ボタンをクリックして構文エラーをチェックします。
  10. 抽出をクリックします。

オブジェクトタイプグループである抽出の場合、Vault はフィルタリングをサポートせず、Where 句フィールドが無効になっていることに注意してください。,オブジェクトタイプユーザである抽出の場合、Vault は WHERE 句のフィルタリングを許可しますが、検証はサポートしません。

抽出をクリックしてオブジェクトまたはドキュメントのメタデータの抽出を開始すると、Vault はリクエストの処理を開始します。終了すると、Vault 通知と、リクエスト詳細および CSV 出力ファイルが添付されたメールを受け取ります。詳細をご確認ください。

抽出タイプおよび制限

抽出タイプ出力制限
ドキュメント/ドキュメントバージョンメタデータCSV 出力1,000,000
ドキュメント/ドキュメントバージョンソースファイルFTP サーバへのリンクを含む CSV 出力2,000
ドキュメント/ドキュメントバージョンレンディションFTP サーバへのリンクを含む CSV 出力2,000
ドキュメント/ドキュメント関係CSV 出力1,000,000
オブジェクトレコードメタデータCSV 出力1,000,000
オブジェクト関係CSV 出力10
ユーザCSV 出力1,000,000
グループCSV 出力1,000,000

Vault Loader はクエリサイズを単位として上限に達することもできます (最長 50,000 文字)。このエラーが表示された場合、例えば編集不可能なフィールドを含めない、あるいは特定のフィールドを含めるよう選択するなど、含めるフィールドを少なくするよう抽出設定を更新してください。

編集不可フィールドを含める

このオプションを選択して、編集可能フィールドと編集不可フィールドの両方を抽出します。編集不可フィールドには、作成日や変更日のような日付が含まれます。すべてのフィールドと値を抽出すると、Vault に完全なデータレコードが提供され、他のアプリケーションでのデータ分析に役立ちます。これらの抽出データには、必須の編集不可フィールドのみが含まれます。

以降の編集および再読み込みにメタデータを抽出する場合には、編集不可フィールドを含めないでください。ID を除き、編集不可フィールドは入力には許可されていません。

行の見出しのみ抽出する

このオプションを選択してフィールド名のみを抽出します。この種の抽出は、新規レコードを作成するために値を入力できる入力ファイルテンプレートを提供します。

デフォルト列選択のオーバーライド

抽出に含める特定の列を選択するには、デフォルト列の選択をオーバーライドするのチェックボックスを選択することができます。これにより列の選択枠が開きます。左右の矢印ボタンを使用するか、目的の列をダブルクリックすることで、有効な列ボックスと選択された列ボックスの間でフィールドを移動させることができます。選択された列ボックスで上矢印ボタンと下矢印ボタンを使用すると列の順序を変更できます。

オブジェクトタイプユーザである抽出では、デフォルト列選択のオーバーライドチェックボックスは使用できません。

有効な列に次のフィルタを適用できます:

  • 編集可能なフィールドを表示: ユーザが編集できるフィールドのみを表示します。
  • 必須フィールドを表示: 必須としてマークされたフィールドのみを表示します。
  • 送信関係を表示: オブジェクトまたはドキュメント参照のいずれかのフィールドのみを表示します。

すべての設定をデフォルトに戻すにはデフォルトに戻すを選択します。

オブジェクトタイプユーザである抽出では、列フィルタリングは使用できません。

ソースファイルを含めるおよびレンディションを含める

これらのオプションを選択して、ドキュメントまたはドキュメントバージョンに関連付けられるソースファイルおよび/またはレンディションを抽出します。Vault は、お使いの Vault の ファイルステージングサーバにファイルをエクスポートします。エクスポートに複数のレンディションタイプのドキュメントまたはドキュメントバージョンが含まれていて、レンディションを含めるチェックボックスをオンにすると、CSV 出力にはレンディションタイプごとに個別の行が含まれます。

Where 句フィールドの使用

Where 句フィールドを使用すると、抽出データをフィルタリングできます。例えば、オブジェクトレコード ID を使用して、次の場合にドキュメントからメタデータを抽出します:

country__c = '00C000000000102' AND product__v = '00P000000000119'

オブジェクトタイプグループである抽出では、WHERE 句のフィルタリングは使用できません。

選択されたオブジェクトタイプに設定されたフィールドをフィルタリングできます。ドキュメントタイプでドキュメント抽出をフィルタリングする場合、フィールドがそのドキュメントタイプに確実に存在する必要があります。

ドキュメント関係を抽出するときに、関係タイプでフィルタリングできます。例えば、すべてのドキュメントの添付ファイルを検索するには:

relationship_type__v = 'attachments__v'

name__v 値を使用してフィルタリングすることもできます。単一選択フィールドの場合、WHERE 句で関係名を使用します。複数値フィールドの場合は、副選択ステートメントを使用します。この例では、は単一選択フィールドであり、製品は複数選択フィールドです:

document_country__cr.name__v = 'United States' AND product__v in (select id from document_product__vr WHERE name__v = 'Cholecap')

Where 句フィールドをクリックし、トークンアイコン {…} にアクセスしてフィールドを検索することができます。構文エラーを確認するには、検証ボタンをクリックします。WHERE 句の検証は、オブジェクトタイプユーザである抽出には使用できません。

Where 句フィールドはすべての利用可能な Vault クエリ言語 (VQL) パラメータに対応しています。ANDOR などの演算子を使用してより正確な抽出を実行することができます。Vault 開発者ポータルで、構文の副選択ドキュメント関係の検索など、VQL の詳細をご覧ください。

インデックス再構成

Vault は、素早い検索と効果的なアクセスコントロールの適用が行えるように、メタデータにインデックスを付けます。Vault の抽出はインデックス付きメタデータにより異なります。値が代わった場合、またはユーザが新規ドキュメントまたはオブジェクトレコードを作成した場合、Vault はインデックスを更新する必要があります。インデックス再構成が進行中の場合、新たに作成されたドキュメントまたはオブジェクトレコードは抽出に含まれない可能性があります。ほとんどの場合、インデックス再構成にかかる時間は 1 分未満です。

ID 値

すべての抽出済みレコードには、システム管理 ID 値が含まれます。更新または挿入/更新アクションを実行する際に、ID が入力ファイルで既存のレコードを特定する主たる方法となります。これらは編集できませんが、ID 値は常に出力の 1 列目に含まれます。

オブジェクト参照フィールド

ドキュメントおよびオブジェクト抽出データは、内部 ID フィールドに加えて、external_id__vname__v フィールドを使用してオブジェクト参照を特定します。

例えば、マーケティングキャンペーンオブジェクトレコードの抽出データは次のようになります:

IDname__vproduct__cproduct__c.name__vproduct__c.external_id__v
OBE000000000303Cap Your Cholesterol00P000000000202CholeCapCC
OBE000000000304Ever Wonder00P000000000101WonderDrugWD