ライフサイクルとは、下書きレビュー中など、ドキュメントが期間中にたどる一連の状態を指します。各個別状態に対して、エントリ条件、自動ドキュメントアクション、ユーザ開始アクションおよびユーザロール権限など、様々な設定を構成できます。

ライフサイクル状態へのアクセス

ライフサイクル状態は、管理者 > コンテンツ設定 > ドキュメントライフサイクル > [ライフサイクル名] > 状態で確認および編集できます。ライフサイクル状態名をクリックすると、設定を確認または編集できます。

ライフサイクル状態を作成するには

以下では新しいライフサイクル状態を作成する方法の概要を説明します。また、特定のトピックについて詳しく説明している箇所へのリンクも用意されています。また、既存のライフサイクル状態をコピーすることによっても、新しいライフサイクル状態を作成できます。

新規ライフサイクル状態を作成するには:

  1. 状態タブで、作成をクリックします。
  2. 状態のラベルを入力します。その状態にある間、ドキュメントのステータスフィールドにこの値が表示されます。
  3. オプション:状態の説明を入力します。この値は管理者エリアにのみ表示されます。
  4. ワークフローキャンセル状態選択リストから選択します。詳しくは以下を参照してください。
  5. 任意の作業: 状態をすぐに有効に有効にする必要がない場合は、ステータス選択リストで無効を選択します。
  6. 保存をクリックします。
  7. オプション:状態タブで、新規ライフサイクル状態をクリックし、セキュリティ設定、エントリアクションで必要なオプションを設定します。詳しくは以下を参照してください。
  8. 任意の作業: オーバーレイタブで条件付きオーバーレイテンプレートを設定すると、ユーザが表示可能レンディションをダウンロードしたときにこの状態のドキュメントに適用されます。(オーバーレイについてご確認ください。)

既存のライフサイクル状態をコピーするには

コピーによってライフサイクル状態を作成する方法は、2 つの状態の間で設定の違いが少ししかない場合に便利です。コピーを作成したら、必要に応じてコピーを変更することができます。

既存のライフサイクル状態をコピーするには:

  1. 状態タブで状態名をクリックします。
  2. アクションメニューから、コピーの作成アクションを選択します。
  3. ラベル入力画面が表示されたら、新しい状態のコピーの名前を入力し、続行をクリックします。その状態にある間、ドキュメントのステータスフィールドにこの値が表示されます。
  4. 編集をクリックして、必要なライフサイクル状態の詳細情報を変更し、保存をクリックします。

ライフサイクル状態の順序を変更する方法

ライフサイクル状態の順序を変更するには:

  1. 順序変更をクリックします。
  2. 左上隅にある小さい三角形を使用して状態をクリックしてドラッグします。
  3. 保存をクリックします。

Vault は、システム監査履歴には、ドキュメントライフサイクル状態の順序の変更を含めません。初めて、予定状態有効にした後に順序変更した場合、Vault は状態のラベルへの更新はシステム監査履歴に含めますが、状態の順序は含めません。

ワークフローのキャンセル状態について

各ライフサイクル状態を定義する際、ワークフローのキャンセル状態フィールドで選択する必要があります。この選択では、この状態にある間にユーザがドキュメントのワークフローをキャンセルした場合にドキュメントを自動的にどの状態に移動するかを定義します。デフォルトの選択ワークフロー開始時の状態では、ワークフロー所有者がワークフローを開始した際の状態にドキュメントを移動します。

例えば、レビューワークフローでは、下書きからレビュー中にドキュメントを移動します。ユーザがレビューワークフローをキャンセルすると、Vault でデフォルトのオプションを使用している場合はドキュメントは下書きに戻り、ワークフローのキャンセル状態に定義されている場合はレビュー未完了にドキュメントが移動します。

ワークフローがキャンセルされた場合、Vault はエントリ条件をチェックしたり、新しい状態のエントリアクションを実行することなく、ドキュメントをキャンセル状態に移動します。

エントリ条件およびエントリアクション

20R1.2 より、ワークフローのキャンセル状態は、エントリ条件を確認し、新しい状態のエントリアクションを実行します。ドキュメントがエントリ条件を満たしていない場合は、現在の状態のままになります。

ドキュメントワークフロー

ドキュメントのワークフローをキャンセルすると、Vault は標準ワークフローと同じ状態変更ロジックを使用します。ユーザが特定のドキュメントをドキュメントワークフローから削除すると、削除されたドキュメントはワークフローのキャンセル状態になります。

ライフサイクル状態の設定

ライフサイクル状態の詳細ページは、各種タブで整理されています。

状態を削除するには

状態を削除するには:

  1. 削除する状態の詳細タブを開きます。
  2. 削除をクリックします。
  3. 確認ダイアログで、続行をクリックします。

状態を無効にするには

状態を無効にするには:

  1. 削除する状態の詳細タブを開きます。
  2. 編集をクリックします。
  3. ステータス選択リストから無効を選択します。
  4. 保存をクリックします。

ドキュメントで現在使用している状態を無効にしても、これらのドキュメントに影響は及びません。ドキュメントが自動的に別の状態に移動することはなく、ユーザは無効化された状態の構成済みユーザアクションに引き続きアクセスできます。

削除と無効化の制限

特定の状況では、状態を削除できません。その場合、通常、状態のステータスを無効に変更することもできません。

  • その状態を現在使用しているドキュメントがある。無効ステータスが許可されている。
  • ワークフローでその状態を使用している。
  • ライフサイクルの「特別状態」(開始状態、固定状態、過去版状態) の一つとして、その状態が選択されている。
  • ドキュメントをその状態に移動するための状態変更ユーザアクションが存在する。
  • その状態が「標準」またはシステム管理状態であり、Vault 内での処理に不可欠である。無効ステータスが許可されている。

ライフサイクルステージおよびステージグループ

ライフサイクルステージを使用すると、組織がドキュメントとオブジェクトライフサイクル状態をグループ化して、順序通りに並んだステージのコレクションにまとめることができます。次に Vault は、ライフサイクルステージ下矢印パネルからドキュメント情報ページとオブジェトレコード詳細ページにドキュメントまたはオブジェクトレコードの現在のステージを表示します。詳細は、ライフサイクルステージの設定をご覧ください。