ワークフロー内のすべてのアクションは、電子署名の提供などのユーザアクション、通知の送信などのシステムアクションに関わらず、ワークフロー手順で定義されます。この記事では、ドキュメントの更新に関連する手順のタイプについて説明します。

  • 状態の変更手順では、ある状態から別の状態へとドキュメントのライフサイクル状態を移動させることができます。詳細をご確認ください。
  • ドキュメントフィールドの更新手順は、設定されたルールまたは値に基づき、ドキュメントの 1 つ以上のフィールドを自動的に更新します。詳細をご確認ください。

その他の種類の手順についての詳細は、レガシーワークフロータスクおよび決定の手順およびレガシーワークフロー処理手順でご覧いただけます。新しい手順の作成および複数の手順をリンクさせる方法については、レガシーワークフロー手順の設定をご覧ください。

状態の変更手順

状態の変更手順では、例えば下書きからレビュー中のように、ドキュメントのライフサイクル状態を移行させることができます。この手順は、ワークフロー中にドキュメントのユーザ権限をより厳格にしたり、あるいはワークフローの最後にドキュメントをライフサイクルの次の段階に進めたりすることができます。例えば、レビューワークフローでは、開始手順の直後の状態変更手順によってドキュメントがレビュー中状態に移行し、その場合にはユーザが特定のタスクを実行できなくなります。ユーザのレビュータスクから裁定を評価する決定手順の後では、ワークフローはドキュメントを下書き状態に戻したり、または承認の準備状態に進めたりすることができます。

ワークフロー手順を通じてドキュメントの状態を変更する場合、Vault は状態変更手順の一環として自動でエントリ条件を適用し、エントリアクションを実行します。2 つの状態変更手順の間には 1 つ以上のタスク手順が必要です。その手順がない場合、二番目の状態変更手順で通知を送信するエントリアクションが正しく実行されません。

手順の設定フィールド

フィールド説明
次の状態次にドキュメントに適用されるライフサイクル状態を選択します。

ドキュメントフィールド手順の更新

ドキュメントフィールドの更新手順を行うと、ドキュメントフィールドを自動的に更新できます。例えば、ドキュメントを回収するワークフローでこの手順を使用すると、取り消し有効日フィールドが現在の 10 日後に設定されます。

手順の設定

ドキュメントフィールドの更新手順を設定するには、ドキュメントフィールドと値を選択します。値のオプションはフィールドタイプにより異なります:

フィールドタイプ値のオプション
テキスト「空欄」または「テキスト」が使用可能。「テキスト」は値を入力できるテキストフィールドを表示します。
日付「空欄」、「今日」および他の日付フィールドが使用可能。「今日」または他の日付フィールドを選択する場合、「今日 + 10 日」や「ワークフロー期日 + 90 日」のように計算値を作成することができます。
数値「空欄」、「数字」および他の数値フィールドが使用可能。「数字」の場合には数値を入力する必要があります。他の数値フィールドでは、「MLR サイクルカウント + 1」のように計算値を作成することができます。計算値の数値フィールドが空欄の場合、Vault は「0」とみなします。
はい/いいえ「空欄」、「数字」、「はい」および「いいえ」が使用可能。
選択リスト「空欄」および「値」が使用可能。「値」は、1 つ以上のオプションを選択できる選択リストフィールドを表示します。

フィールドは + アイコンをクリックして必要な数だけ追加できます。

動作詳細

この手順では、更新されたドキュメントフィールドと手作業で更新したフィールドの間に違いが出ることがあります。

  • このタイプの手順を含むワークフローを完了させるためにワークフロー所有者がドキュメントのフィールドの編集権限を持つ必要はありません。
  • ドキュメントフィールドの更新に関するレポートでは、監査証跡のユーザ名はワークフロー所有者名ではなく、「システム」と表示されます。
  • フィールドの更新時に依存性フィールドルールは無視されます。つまり、ドキュメントフィールドが非表示や読取り専用になっている場合でもフィールドが更新されます。また、他の場合には入らないような選択リストの値が入ることもあります。