レポートタイプは、ドキュメント、製品、特定のワークフローインスタンスなど、レポート内にある個別「レコード」の種類を定義します。さらにレポートタイプは、レポート列、フィルタなどとしてどのフィールドが使用できるかに影響を及ぼします。ユーザが新規レポートを作成する際、最初の手順はそのレポートタイプを選択することです。

Vault には、編集できないデフォルトの標準レポートタイプが含まれていますが、カスタムレポートタイプを作成することもできます。カスタムレポートタイプは、ドキュメントを含まないオブジェクトデータレコードのみを表示するレポートや、カスタムオブジェクトの詳細を表示するレポートといった種類の特定のレポートを作成できる唯一の方法です。

レポートタイプ管理へのアクセス

カスタマイズ済みレポートタイプは、管理者 > コンテンツ設定 > レポートタイプから作成と管理ができます。標準レポートタイプは編集ができず、またこのページには表示されません。

レポートタイプを追加するには

新規レポートタイプを作成するには:

  1. レポートタイプページから、作成をクリックします。
  2. 任意の作業: ラベルを入力します。新規レポートの作成時にこのラベルが表示されます。これを空欄にすると、選択済みのレポートオブジェクトに基づいて Vault が自動でラベルを生成します。
  3. 任意の作業: 名前を入力します。これは、開発者が API からレポートタイプにアクセスするのに使うことができる値です。これを空欄にすると、選択済みのレポートオブジェクトに基づいて Vault が自動生成します。
  4. ステータスを設定します。レポートタイプをユーザに対して非表示にするには、無効に設定します。レポートタイプをユーザーが利用できるようにするには、有効に設定します。
  5. 任意の作業: 説明を入力します。この値は、管理者 > 設定レポートタイプページにのみ表示されます。
  6. レポート設定領域で、プライマリレポートオブジェクトを選択します。
  7. 任意の作業: 関連レポートオブジェクトを追加するには、関連オブジェクトの追加をクリックして追加するレポートオブジェクトを選択します。
  8. 任意の作業: レポートタイプにさらにオブジェクトを追加するには、関連オブジェクトの追加ボタンを再度クリックします。選択リストの上矢印下矢印は、プライマリレポーティングオブジェクトに対して、そのオブジェクトが上位か下位かを示しています。
  9. 保存をクリックします。ステータスが有効の場合、ユーザは直ちにレポートタイプを利用可能になります。

レポートタイプを編集するには

編集できるのはカスタムレポートタイプのみです。標準レポートタイプはシステム管理されるため、編集することはできません。1 つでもレポートに使用されているカスタムレポートタイプは編集できません。

既存のレポートタイプを編集するには:

  1. レポートタイプページで、タイプをクリックします。
  2. 編集をクリックします。
  3. 必要に応じて変更を行います。
  4. 保存をクリックします。

アクティビティレポートタイプを無効化/有効化する方法

ユーザがレポートタイプを使用して新規レポートを作成できないようにするには、ステータスフィールドを無効に設定します。無効化されたレポートタイプを有効に設定し直すと、再び利用可能になります。

レポートタイプを削除する方法

レポートタイプを削除すると、Vault から完全に削除されます。このオプションは、レポートに選択されていないカスタムレポートタイプにのみ使用できます。レポートタイプが使用されている場合は、削除することはできません。

多対多の関係のレポート作成

複雑な関係と単純な関係は、レポートのユーザに異なって表示されます。関係が複雑な場合、関係オブジェクトとそのフィールドが表示されます。関係が単純な場合、関係オブジェクトはレポートに表示されません。

上位または下位の複数のオブジェクト付きのレポート

製品国とドキュメントのオブジェクトが含まれる製品オブジェクトタイプのレポートなど、複数の上位または下位オブジェクトが含まれるレポートタイプを設定できます。このレポートタイプでは、製品がプライマリレポーティングオブジェクトであり、製品国ドキュメントは下位オブジェクトです。レポートタイプには、アプリケーション等の上位レポーティングオブジェクトも含めることができます。

「上位」のオブジェクトは、プライマリレポートオブジェクトに対する参照または親関係で関連付けられたオブジェクトです。「下位」のオブジェクトは、子オブジェクト、単純な結合オブジェクト、参照関係で関連付けられたオブジェクト、または関連ドキュメントです。詳しくは、オブジェクト関係をご覧ください。

デフォルトでは、標準レポートタイプで最大 10 のオブジェクトを選択できます。

上位または下位オブジェクト付きのドキュメントレポート

ドキュメントをプライマリレポートオブジェクトとするレポートでは、フィールドが単一値の場合はオブジェクトの関連ドキュメントが上位オブジェクトとして表示され、複数値の場合は下位オブジェクトとして表示されます。

カスタムレポートタイプの例

以下の例は、すべてのグループとこれらのグループのメンバーであるユーザのグループメンバーシップとユーザユーザリスティングを示しています。

プライマリオブジェクト関連オブジェクト使用例
サブミッションアプリケーション (親)、サブミッション (ドキュメント)関連アプリケーションの詳細が含まれるすべてのサブミッションのリストと、各サブミッションのバインダーのリスト。
製品製品 (ドキュメント)疾患領域または製品ファミリー等の製品ディテールごとにグループ分けできるすべての製品と関連ドキュメントのリスト。
治験実施国治験実施施設 (子)各治験実施国のすべての施設のリスト。
部門所有部門 (ドキュメント)主管部門フィールド別に分類され、各部門の部門コード値が表示されるリスト。
製品 (親)ローカル製品 (子)、国 (ローカル製品の共同親)すべての製品、関連付けられたローカル製品、それらローカル製品の親国 (多対多の関係) のリスト。
ワークフローキャンペーン (オブジェクト)タスク所有者ワークフローステータス、キャンペーンに関連付けられたワークフロー名等のワークフローフィールドごとに整理された、ワークフロー詳細のリスト。
ドキュメント治験 (オブジェクト)治験に関連するドキュメントと詳細の一覧。
マイルストーンドキュメント (マイルストーン)プロジェクトの完成度を評価するためマイルストーンに関連づけられたすべてのドキュメントのリスト。
製品製品 (ドキュメント)、製品国 (単純な結合オブジェクト)製品国と関連ドキュメントが付いたすべての製品のリスト。
EDL アイテム一致するドキュメント (子)、ドキュメント一致するドキュメントがあるすべての EDL 項目のリスト。
グループメンバーシップ、ユーザすべてのグループおよびそれらのグループのメンバーであるユーザのリスト。
ドキュメント変更申請ドキュメント (ドキュメント参照フィールド)すべてのドキュメント変更要求と、オブジェクトのドキュメント参照フィールドから参照されるドキュメントのリスト。
レンディションドキュメント添付レンディションがあるすべてのドキュメントのリスト。
ドキュメントロールドキュメント、ユーザすべてのドキュメントロールとそのドキュメント、およびそれらのロールに割り当てられたユーザのリスト。